こんにちはブログ担当のYです。
今回も論理クイズを紹介します。
嘘つきたちのカードゲーム
あるところに、嘘しか言わない嘘つき族と本当のことしか言わない正直族がいました。
彼らは見た目ではどちらなのかわかりません。
さて、ここに嘘つき族か正直族のどちらかであるABCの3人がいます。
3人はカードゲームで対決をしていました。
それは1から4の数字が1つずつ書かれた4枚のカードを1人1セットずつ使うカードゲームでした。
同時に1枚ずつカードを出し合い、1番大きい数字を出した人が勝ちです。
勝った人はその場に出たカードを全て獲得し、スコアに加算します。
つまり1と2と3が同時に出された場合、3を出した人が1+2+3=6で6ポイント獲得します。
1番大きい数字が2つ以上あった場合、1番大きい数字を出した人はその数字分スコアを獲得します。
それ以外の人は0ポイントです。
つまり1と3と3が同時に出された場合、1を出した人は0ポイント、3を出した人は3ポイント獲得します。
さて、ABCの3人はゲームを1試合行い、結果について話し合っています。
A「私はちょうど1回勝ち、引き分けはありませんでした。スコアは10ポイント以上です。」
B「私は1回以上勝ち、引き分けは1回以下でした。スコアは5ポイント以上です。」
C「私は1回も勝てませんでした。スコアは5ポイント以上です。」
さて、3人はそれぞれ嘘つきでしょうか?正直者でしょうか?
答え
Aさん:嘘つき
Bさん:正直者
Cさん:正直者
解説
まず、それぞれの発言を見て、嘘つきか正直者か考えていきます。
Aさんの発言について
Aさんは勝ちが1回、引き分けが0回と発言しています。
つまり残りの3回は全て負けたと言うことです。
そもそも、このゲームで一番大きい数字である4を出した場合、勝ちか引き分けしかなく、負けることはあり得ません。
Aさんが本当のことを言っている場合、4を出した時に勝ち、それ以外の時は全て負けたと言うことがわかります。
また、スコアは10ポイント以上と言っています。
負けた時はスコアは獲得できないため、4を出して勝った時に10ポイント以上獲得したことになります。
4を出して得られるスコアとして最大なのは、(4、3、3)の時の10ポイントです。
つまりAさんは10ポイントちょうどと言うことです。
以上より、Aさんが本当のことを言っている場合、次のことがわかります。
- 4を出した時に(4、3、3)で勝ち、10ポイント獲得した。
- それ以外の時は負けた。
- スコアは10ポイントちょうど。
この時点ではAさんは正直者か嘘つきかわかりません。
Bさんの発言について
Bさんは1回以上勝ち、引き分けは1回以下、スコアは5ポイント以上と言っています。
仮にこれが嘘の場合、0回勝ち、2回以上引き分け、スコアは4ポイント以下となります。
前述の通り、4を出した際に負けることはなく、最悪の場合でも引き分けで4ポイントもらえます。
勝ちが0回と言うことは4を出した時には引き分けで4ポイント獲得しています。
2回以上引き分けなので、追加で1〜3ポイント獲得しているはずです。
つまりスコアは5ポイント以上になってしまうため、Bさんの発言は嘘ではありません。
以上より、Bさんは正直者で、次のことがわかります。
- Bさんは1回以上勝った。
- Bさんの引き分けは1回以下だった。
- Bさんのスコアは5ポイント以上。
Cさんの発言について
Cさんは0回勝ち、スコアは5ポイント以上と言っています。
仮にこれが嘘の場合、1回勝ち、スコアは4ポイント以下となります。
1回以上勝つ場合の最低スコアは、4を出した時に(4、1、1)で勝ち、それ以外で負けた場合の6ポイントです。
つまり1回以上勝った場合、どうやってもスコアは5ポイント以上になってしまいます。
したがってCさんの発言は嘘ではありません。
以上より、Cさんは正直者で、次のことがわかります。
- Cさんは1回も勝たなかった。
- Cさんのスコアは5ポイント以上。
以上より3人の素性は次のようになります。
- Aさんはまだ正直者か嘘つきかわからない。
- Bさんは正直者
- Cさんは正直者
Aさんが正直者の場合、詳細なスコアを見て考えていきましょう。
Aさんが正直者の場合
前述の通り、Aさんは4を出した時に(4、3、3)で10ポイント獲得し、それ以外で負けました。
3人のカードの残りを確認しながら考えていきます。
Aさん | Bさん | Cさん | |
---|---|---|---|
残りカード | 1、2、3、4 | 1、2、3、4 | 1、2、3、4 |
スコア | 0 | 0 | 0 |
まず、Aさんが4を出した時、BさんとCさんは2人とも3を出し、Aさんが勝ちました。
Aさんが10ポイント獲得しました。
Aさん | Bさん | Cさん | |
---|---|---|---|
残りカード | 1、2、3 | 1、2、4 | 1、2、4 |
スコア | 10 | 0 | 0 |
次にわかっていることを考えます。
Cさんは1度も勝っていないため、4を出した時に引き分けているはずです。
4と引き分けになる可能性があるのは、Bさんの持っている4だけです。
また、Aさんは3のカードで負けているため、BさんとCさんが4を出した時に3を出しているはずです。
つまり、Aさんが3を出し、BさんとCさんは2人とも4を出し、BさんとCさんの引き分けでした。
BさんとCさんが4ポイントずつ獲得します。
Aさん | Bさん | Cさん | |
---|---|---|---|
残りカード | 1、2 | 1、2 | 1、2 |
スコア | 10 | 4 | 4 |
次に、Bさんは1回以上勝っているため、残りカードでBさんが勝つことを考えます。
するとBさんが2を出し、AさんとCさんが1を出すしかBさんが勝つ方法がありません。
Bさんが4ポイント獲得します。
Aさん | Bさん | Cさん | |
---|---|---|---|
残りカード | 2 | 1 | 2 |
スコア | 10 | 8 | 4 |
最後に残ったカードを出すのですが、AさんとCさんが2、Bさんが1です。
これではAさんが引き分けになってしまいます。
Aさんは引き分けは1回もなかったと言っているため、矛盾が発生してしまいます。
したがって、Aさんが正直者だと仮定した場合に矛盾が生じるため、Aさんは嘘つきです。
以上より3人の素性は次のように確定しました。
- Aさんは嘘つき
- Bさんは正直者
- Cさんは正直者
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