こんにちはブログ担当のYです

今回も論理クイズを紹介します

4人の論理学者と5つの帽子

4人の論理学者A、B、C、Dが円形のテーブルに座らされ、目隠しをされました

さらにそれぞれの頭に帽子が被せられ、こんな声が聞こえました

「あなたたち4人に白、黒、赤いずれかの色の帽子を被せました」

「帽子は白2つ、黒2つ、赤1つの中から選ばれました」

「A、B、C、Dの順に自分の帽子の色がわかったらその色を宣言してください」

「3人が帽子の色を当てるまで何周も質問を繰り返します」

「分からない場合は分からないと答えてください」

そして目隠しが外され、3人が自分の帽子の色を当てるまでゲームは続きました

実際には白2つ、黒2つの帽子が被せられていました

さてここで問題です

3人が自分の帽子の色を当てることができた時、最後に残ったのは誰でしょう

puzzling.stackexchange [Five hats and four logicians in a circle]

ヒント1

実際に被せられた帽子は白2つ、黒2つ

問題文にある通り帽子は白2つ、黒2つ、赤1つの中から選ばれましたが、実際に被せられたのは白2つ、黒2つでした

ヒント2

自分の帽子の色を3人が当てた

いくつかのケースを試すとわかると思いますが、この問題は2人しか帽子の色が分からないケースというのが存在します

しかしこの問題では自分の帽子の色を3人が当てることができています

答え

最後に残ったのは C

解説

まずヒントの情報から整理していきます

  • 実際に被せられた帽子は白2つ、黒2つ
  • 自分の帽子の色を3人が当てた

これらの情報を前提に考えていきます

また、白と黒の帽子は2つずつあり、帽子の色に関する制限はないため白と黒は入れ替えても同じです

例えばABCDの順に白白黒黒のパターンと黒黒白白のパターンは同じと考えて良いです

前述の通り白と黒は入れ替えても同じなので、この解説上Aは白の帽子をかぶっているとします

するとかぶっている帽子の色の組み合わせは3通りになります

ABCDの順に

  • 白白黒黒
  • 白黒白黒
  • 白黒黒白

この3つです

順番に解説していきます

白白黒黒の場合

ABCDの順に自分の帽子の色を推測します

それぞれの思考を順を追って考えてみましょう

Aの思考

白1つ、黒2つの帽子が見えている

つまり自分の帽子の色は白か赤

この時点では自分の帽子の色は白か赤か分からない

「分からない」

Bの思考

白1つ、黒2つの帽子が見えている

つまり自分の帽子の色は白か赤

もし自分の帽子の色が赤だったら…(白赤黒黒)

Aは赤1つ、黒2つの帽子が見えているはずなのでAは帽子の色を当てることができるだろう

実際にはAは「分からない」と言った

つまり自分の帽子の色は赤ではない

「自分の帽子の色は白です」

Cの思考

白2つ、黒1つの帽子が見えている

つまり自分の帽子の色は黒か赤

もし自分の帽子の色が赤だったら…(白白赤黒)

Aは白1つ(B)、黒1つ(D)、赤1つ(C)の帽子が見えているはずなのでAは帽子の色がわからないだろう

Bは白1つ(A)、黒1つ(D)、赤1つ(C)の帽子が見えていて、Aがわからないと言ったことから自分が黒でないことを知って、帽子の色が白であることを当てるだろう

実際Aは「分からない」、Bは「帽子の色は白」と言っているためここまでで矛盾はない

もし自分の帽子の色が黒だったら…(白白黒黒)

Aは白1つ(B)、黒2つ(C、D)の帽子が見えているはずなのでAは帽子の色がわからないだろう

Bは白1つ(A)、黒2つ(C、D)の帽子が見えていて、Aがわからないと言ったことから自分が赤でないことを知って、帽子の色が白であることを当てるだろう

実際Aは「分からない」、Bは「帽子の色は白」と言っているためこれもまた矛盾がない

したがってこの時点ではCは自分の帽子の色が黒なのか赤なのか分からない

「分からない」

Dの思考

白2つ、黒1つの帽子が見えている

つまり自分の帽子の色は黒か赤

もし自分の帽子の色が赤だったら…(白白黒赤)

Cは白2つ、赤1つの帽子が見えるため自分の帽子の色が黒だとわかるだろう

しかしCは「分からない」と言った

つまり自分の帽子の色は赤ではない

「自分の帽子の色は黒です」

これで1周した

しかしまだ2人しか帽子の色を当てることはできていないため、2周目に入ります

まだ自分の帽子の色がわかっていないAとCの思考を考えていきます

Aの思考

白1つ、黒2つの帽子が見えている

つまり自分の帽子の色は白か赤

前回の質問ではここまでしか情報がなく自分の帽子の色は分からなかった

しかしB、C、Dの推測の結果からさまざまな情報が得られたのでそれを元に考えていく

もし自分の帽子の色が赤だったら…(赤白黒黒)

Bは黒2つ、赤1つの帽子が見えるはずなので帽子の色を当てたのは矛盾がない

Cは白1つ、黒1つ、赤1つの帽子が見えるはず

CはBが自分の帽子を当てたことからBは黒2つ、赤1つが見えていたことがわかるはず

つまりCは自分の帽子が黒であることがわかるだろう

しかし実際にはCは「分からない」と言ったということは自分の帽子の色は赤ではない

したがって自分の帽子の色は白

「自分の帽子の色は白です」

この時点で3人が自分の帽子の色を当てることができました

そして最後に残ったのはCです

白黒白黒の場合

Aの思考

白1つ、黒2つの帽子が見えている

白白黒黒の場合と同じように自分の帽子の色は分からない

「分からない」

Bの思考

白2つ、黒1つの帽子が見えている

つまり自分の帽子の色は黒か赤

自分の帽子の色が黒だったら…(白黒白黒)

Aからは白1つ、黒2つの帽子が見えていて、Aは自分の帽子の色がわからないだろう

自分の帽子の色が赤だったら…(白赤白黒)

Aからは白1つ、黒1つ、赤1つの帽子が見えていて、Aは自分の帽子の色がわからないだろう

どちらの場合でもAは分からないと答えるはずなのでこの時点でBは自分の帽子の色がわからない

「分からない」

Cの思考

白1つ、黒2つの帽子が見えている

つまり自分の帽子の色は白か赤

白白黒黒の場合のBと同じように、Aが分からないと言ったことから自分の帽子の色が赤でないことがわかる(もしCが赤ならAは黒黒赤が見えて、自分が白だと気づくはず)

つまり自分の帽子の色は白

「自分の帽子の色は白です」

Dの思考

白2つ、黒1つの帽子が見えている

つまり自分の帽子の色は黒か赤

Cの色を逆にして考えてみると同じように考えられます

もしDが赤ならBは白白赤と見えるのでBは自分の帽子が黒だと気づくはず

しかしBは「分からない」と言ったのでDは赤ではない

つまり自分の帽子の色は黒

「自分の帽子の色は黒です」

ここで1周です

まだ2人しか帽子の色を当てていないので質問は続きます

まだ当てていないAとBの思考を追って考えてみましょう

Aの思考

自分の帽子の色は白か赤

自分の帽子の色が赤だったら…(赤黒白黒)

Bは白黒赤と見えるので分からないはず(矛盾なし)

Cは黒黒赤と見えるので白だとわかるはず(矛盾なし)

Dは白黒赤と見え、Bが分からないと言ったことから自分が黒だと気づくはず(矛盾なし)

自分の帽子の色が白だったら…(白黒白黒)

今回のパターンです

A〜Dの思考がそのまま適用できます

Bは分からない、CとDは自分の帽子の色を当てる(矛盾なし)

両方の場合で矛盾がないためどちらの可能性もあり得ます

このようにこの時点でもAは自分の帽子の色が白なのか赤なのか分かりません

「分からない」

Bの思考

自分の帽子の色は黒か赤

自分の帽子の色が赤だったら…(白赤白黒)

Aは白黒赤と見えるので分からないはず(矛盾なし)

Cは白黒赤と見え、Aが分からないと言ったことから自分が黒でないことに気づき、Cが白だと分かる(矛盾なし)

Dは白白赤と見え、自分が黒だと分かる(矛盾なし)

2週目

Aが白でも黒でも1週目の結果は変わらなかったはずなのでこの時点でAは分からないはず(矛盾なし)

自分の帽子の色が黒だったら…(白黒白黒)

今回のパターンです

A〜D、2週目のAの思考がそのまま適用できます

1、2週目ともAは分からない、CとDは自分の帽子の色を当てる(矛盾なし)

両方の場合で矛盾がないためどちらの可能性もあり得ます

このようにBも自分の帽子の色が黒なのか赤なのか分かりません

「分からない」

CとDはすでに自分の帽子の色を当てているのでスキップします

そして3週目に入ります

Aの思考

やはりこの時点でもAが白でも赤でもあり得るためまだ自分の帽子の色は分かりません

「分からない」

Bの思考

Bもまた黒と赤両方の可能性が残っているためまだ自分の帽子の色は分かりません

「分からない」

このように議論が続いていきますが新しい情報を得る手段はありません

したがってABCDの帽子の色が白黒白黒の順だった場合3人が帽子の色を当てることはできません

白黒黒白の場合

白黒白黒の場合からCとDを入れ替えて考えると簡単です

白黒白黒の場合でCとDは自分の帽子の色を当てましたが、それぞれAとBの回答と見える帽子の色のみをヒントに自分の帽子の色を当てています

つまりCとDを入れ替えても情報は足りているのでそれぞれ帽子の色を当てることはできるということです

したがって1週目の流れはこのようになります

A「分からない」

B「分からない」

C「自分の帽子の色は黒」

D「自分の帽子の色は白」

ここからも白黒白黒の場合と同じようにAとBはそれぞれ自分の帽子の色が白と赤(A)、黒と赤(B)両方の可能性が残り続けてしまい、自分の帽子の色を当てることはできません

したがってABCDの帽子の色が白黒黒白の順だった場合3人が自分の帽子の色を当てることはできません

以上より、3人が自分の帽子の色を当てることができるのは帽子の色が白白黒黒(白と黒は入れ替え可能なので黒黒白白の場合も可)の場合のみ

そしてその場合最後まで残ってしまうのはCということになりました

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