こんにちはブログ担当のYです。
今回も論理クイズを紹介します。
6人の目撃者
ある日、宝石店に強盗が入った。
強盗は逃げてしまいましたが、目撃者が6人いました。
彼らはそれぞれ警察に強盗の特徴を話しました。
A「強盗は、金髪、青い目、灰色の服、年齢は40代くらいでした。」
B「強盗は、金髪、黒い目、黒色の服、年齢は30代くらいでした。」
C「強盗は、白髪、茶色の目、茶色の服、年齢は40代くらいでした。」
D「強盗は、黒髪、青い目、服は茶色ではなかった、年齢は40代くらいでした。」
E「強盗は、茶髪、黒い目、灰色の服、年齢は20代くらいでした。」
F「強盗は、金髪、茶色の目、黒色の服、年齢は30代くらいでした。」
警察はこの6人の証言がバラバラであることに困ってしまいました。
無事に強盗は逮捕され、この6人の証言と照らし合わせたところ、それぞれの証言に1つの真実と、3つの間違いが含まれていました。
また、強盗のそれぞれの特徴は、少なくとも誰か1人によって正しく証言されていました。
強盗は実際は「何色の髪で、何色の目で、何色の服を着た、何歳くらい」だったでしょう?
答え
強盗は、茶髪、青い目、茶色の服、年齢は30代
解説
わかりやすいように、全員の証言を表にまとめて解説していきます。
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 金 | 青 | 灰 | 40 |
B | 金 | 黒 | 黒 | 30 |
C | 白 | 茶 | 茶 | 40 |
D | 黒 | 青 | 茶ではない | 40 |
E | 茶 | 黒 | 灰 | 20 |
F | 金 | 茶 | 黒 | 30 |
考え方としては、全員が1つしか正しい証言をしていないという点に着目します。
まず、髪色が金色だと証言している人が3人いるため、強盗の髪の色が金色だった場合を考えてみましょう。
強盗の髪色が金色だった場合
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 金 | |||
B | 金 | |||
C | 茶 | 茶 | 40 | |
D | 青 | 茶ではない | 40 | |
E | 黒 | 灰 | 20 | |
F | 金 |
まず、髪の色は金なので、それ以外の髪色についての証言は間違いです。
次に、証人はそれぞれ1つしか正しい証言をしていないため、A、B、Fの3人の髪色以外の証言は間違いです。
ここで、目の色に注目してください。
Aさんは青、Bさんは黒、Fさんは茶と証言しています。
前述の通り、この3人の髪色以外の証言は間違いなので、この目の色についての3つの証言は全て間違いです。
すると、目の色は青でも黒でも茶色でもないことになります。
残りのCさん、Dさん、Eさんも青、黒、茶のいずれかを証言しているため、目の色について誰も正しい証言をしていないことになってしまいます。
しかし、問題文に、「強盗のそれぞれの特徴は、少なくとも誰か1人によって正しく証言されていました。」とあります。
そのため、ここで矛盾が発生してしまうため、強盗の髪の色は金色ではありません。
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 青 | 灰 | 40 | |
B | 黒 | 黒 | 30 | |
C | 白 | 茶 | 茶 | 40 |
D | 黒 | 青 | 茶ではない | 40 |
E | 茶 | 黒 | 灰 | 20 |
F | 茶 | 黒 | 30 |
次に、年齢を40代と仮定してみます。
強盗の年齢が40代だった場合
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 40 | |||
B | 黒 | 黒 | ||
C | 40 | |||
D | 40 | |||
E | 茶 | 黒 | 灰 | |
F | 茶 | 黒 |
まず、年齢は40代なので、それ以外の年齢についての証言は間違いです。
次に、証人はそれぞれ1つしか正しい証言をしていないため、A、C、Dの3人の年齢以外の証言は間違いです。
ここで、服の色についてのCさんとDさんの証言について注目します。
Cさんは茶色の服、Dさんは茶色以外の服と証言しています。
強盗がどんな色の服を着ていたとしても、この2つのうちどちらかは正しい証言になります。
しかし、強盗の年齢が40代の場合、この2つの証言が両方間違いになってしまいます。
これはおかしいため、強盗の年齢は40代ではありません。
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 青 | 灰 | ||
B | 黒 | 黒 | 30 | |
C | 白 | 茶 | 茶 | |
D | 黒 | 青 | 茶ではない | |
E | 茶 | 黒 | 灰 | 20 |
F | 茶 | 黒 | 30 |
つぎに、服の色を黒色と仮定してみます。
強盗の服の色が黒色だった場合
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 青 | |||
B | 黒 | |||
C | 白 | 茶 | ||
D | 茶ではない | |||
E | 茶 | 黒 | 20 | |
F | 黒 |
まず、服の色は黒なので、それ以外の服の色についての証言は間違いです。
※Dさんの茶色ではないと言う証言も、黒い服の場合は正しい証言になります。
次に、証人はそれぞれ1つしか正しい証言をしていないため、B、D、Fの3人の服の色以外の証言は間違いです。
ここで、目の色に注目します。
Bさんは黒、Dさんは青、Fさんは茶色と証言していますが、前述の通りこれらは全て間違いです。
残りのAさん、Cさん、Eさんも青、黒、茶のいずれかを証言しているため、目の色について誰も正しい証言をしていないことになってしまいます。
しかし、問題文に、「強盗のそれぞれの特徴は、少なくとも誰か1人によって正しく証言されていました。」とあります。
そのため、ここで矛盾が発生してしまうため、強盗の服の色は黒色ではありません。
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 青 | 灰 | ||
B | 黒 | 30 | ||
C | 白 | 茶 | 茶 | |
D | 黒 | 青 | 茶ではない | |
E | 茶 | 黒 | 灰 | 20 |
F | 茶 | 30 |
次は、BさんとFさんの証言について詳しくみていきます。
Bさんは、金髪、黒い目、黒い服、30代と証言しています。
Fさんは、金髪、茶色の目、黒い服、30代と証言しています。
金髪と黒い服については、すでに間違いであることがわかっています。
また、全員が1つ正しい証言をしていることがわかっています。
つまりBさんの残りの証言「黒色の目」、「30代」のうちどちらかは正しい証言です。
また、Fさんの残りの証言「茶色の目」、「30代」のうちどちらかは正しい証言です。
ここで、矛盾がないようにするためには、強盗の年齢が30代である必要があります。
もし強盗が30代でなかった場合、Bさんの証言「黒色の目」とFさんの証言「茶色の目」の両方が正しいことになってしまいます。
したがって、強盗の年齢は30代で、目の色は黒でも茶色でもありません。
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 青 | 灰 | ||
B | 30 | |||
C | 白 | 茶 | ||
D | 黒 | 青 | 茶ではない | |
E | 茶 | 灰 | ||
F | 30 |
次に、表をみると目の色についての証言で残っているのは青だけです。
問題文に「強盗のそれぞれの特徴は、少なくとも誰か1人によって正しく証言されていました。」とあるため、強盗の目の色は青です。
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 青 | |||
B | 30 | |||
C | 白 | 茶 | ||
D | 青 | |||
E | 茶 | |||
F | 30 |
1人につき正しい証言は1つだけなので、正しい証言をした人の残りの証言は間違いです。
今まで分かったことを整理すると上の表のようになります。
Eさんは目の色、服の色、年齢についての証言が間違っていることがわかっています。
つまり髪色についての証言は正しいことがわかります。
よって、強盗の髪の色は茶色です。
また、服の色についての証言は「茶色」以外の証言が間違いだとわかっています。
よって、強盗の服の色は茶色です。
証人 | 髪色 | 目の色 | 服の色 | 年齢 |
---|---|---|---|---|
A | 青 | |||
B | 30 | |||
C | 茶 | |||
D | 青 | |||
E | 茶 | |||
F | 30 |
以上より、強盗の特徴についての6人の証言がまとまりました。
強盗は「茶髪」、「青い目」、「茶色の服」、「30代」という特徴であることがわかりました。
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